トップページ > 老人性白内障を改善するルテイン
− マスコミが報道した「ルテイン」 −
【 わかさ 2002.5より抜粋 】
ルテインを補えば白内障に大変よく効き、
実験では50人全員の症状が大幅に改善 |
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若い世代にも白内障が増えている
白内障とは簡単にいうと、目の中でカメラのレンズに当たる水晶体が白く濁る病気です。水晶体の濁りはふつう周辺部から始まるため、最初のうちは自覚症状がほとんどありません。
進行するにしたがって濁りが中心部まで広がり、全体が混濁すると、目がかすみ、物がはっきりと見えにくくなります。
また、水晶体は外界から入ってきた光を角膜(黒目を覆う透明な膜)ともに屈折させる役割をしているため、強い日差しのもとでは乱反射を起こし、目を開けていられないほどまぶしく感じるようになります。さらに進行すると、視界全体にモヤがかかったり、物が2重に見えるようになったりして、視界が極度に低下します。
白内障の多くは、加齢に伴って起こる老人性白内障で、その発症率は40代で10〜20%、50代で50%、60代で60%、90代ではほぼ90%と、年を重ねるにつれて増加していきます。
したがって、従来は40代から起こる病気と思われていましたが、最近では若年化が進む傾向にあり、30代で白内障になる人も増えています。
白内障で水晶体が白く濁るのは、水晶体に含まれるたんぱく質が変質するためではないかと考えられています。
水晶体は本来、弾力性に富んで柔らかく、透明性を保っています。こうした特徴を作り出しているのが、クリスタリンというたんぱく質とヒアルロン酸というアミノ酸と糖の結合体です。
年を取るにつれてこれらの代謝(体内で起こる化学反応)がスムーズに行なわれなくなることに加え、水晶体の成分であるたんぱく質が酸化することによって、透明なはずの水晶体に濁りが生じてくるのです。
白内障の起こるしくみ |
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その水晶体の酸化が起こる原因となっているのが、活性酸素(攻撃性の強い酸素)です。
白内障が中高年ばかりでなく、若い世代にまで広がりを見せている原因としては、有害な科学物質や紫外線の増加といった環境の悪化に加えて、ストレス、過労、運動不足、食生活の偏り、喫煙などの影響によるところが大きいと考えられています。
これらの要因が重なることで、水晶体の酸化を引き起こす活性酸素が大量に作られて、白内障を招いてしまうのです。
3ヶ月とった白内障の人全員の視力が向上
こうした活性酸素の害を強力に抑え、水晶体も酸化を消去するのが、カロチノイドの一種であるルテインです。ルテインが白内障を防ぐしくみについては、1992年にハーバード大学のハンキンソン教授を中心とした研究グループが、大変興味深い実験結果を報告しています。
それは、看護婦493人2グループに分けて行なわれました。1つのグループには緑黄色野菜の中でもとりわけルテインの豊富なホウレンソウを週に5皿ずつ、そしてもうひとつのグループにはβ−カロチンの含有量は多いけれどルテインはさほど多くないニンジン、カボチャ、サツマイモを週に5皿ずつ、8年間にわたって食べつづけてもらい、経過を観察しました。
その結果、ホウレンソウを食べたグループでは、白内障の発症率が同年代の平均的な発症率に比べて約5割も低いことが明らかになりました。これに対して、ニンジン、カボチャ、サツマイモ、を食べたグループには、平均的な発症率との差は見られませんでした。
日本でも、クリニックの博士が32〜90歳の患者さん50人に対して、マリーゴールドから抽出したルテインの栄養補助食品を毎日朝と夕方の2回、各1粒ずつ(ルテインの量は約6mg)3ヶ月間とりつづけてもらうという実験を行っています。
その実験によると、ルテインを飲みはじめて3ヶ月後、全員の視力が実験前よりも向上しており、両眼ともに変化が見られなかったという人は1人もいませんでした。
全員の視力の平均を実験前と実験後で比較すると、右が0.42、左が0.46向上しており、中には、0.6、あるいは0.7も上がった人がいました。
もちろん、変化があったのは視力が向上したことだけではありません。全員が、「目がかすまなくなった」「見やすくなった」など、自覚症状の改善が見られてきたことを報告しています。
以上のように、ルテインは白内障の予防効果はもとより、改善効果も大いに期待できます。予防のためには1日6mg程度とることが望ましいといわれていますが、すでに白内障にかかってしまった場合は、1日12〜15mgを目安にとるといいでしょう。
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